銀行種類ごとに見た住宅ローンの特徴と違い
住宅ローンのプロからみて、銀行の選択はとても重要ですが、多くの人は正しい選択ができていません。今回は銀行の種類ごとに大まかな特徴をまとめておきます。例外もありますので銀行の比較の際は最新情報をチェックするようにしておきましょう。
大手都市銀行の特徴
みずほ、三菱UFJ、三井住友の大手三行やりそな銀行は、ネット銀行や信託銀行ほどではありませんが、金利は低い方に入ります。融資手数料が低いのはメリットですが保証料がかかってしまうのがデメリットです。みずほ銀行等は分割融資(着工金や中間金の支払に住宅ローンが利用できる)や土地先行融資等に対応してくれるのはメリットです。また大手は1億円越えの住宅ローンも利用できる場合が多いです。
ネット銀行、新興銀行の特徴
住信SBIネット銀行やソニー銀行等のネット系銀行は金利が低いのが特徴です。一方で審査が厳しいという特徴もあります。つまり「低金利でアピールし審査段階でふるいにかける」のがネット銀行です。多くの人員を抱えているわけではないので融資実行まで時間がかかってしまう場合もあります。楽天銀行やイオン銀行、セブン銀行、じぶん銀行等も金利は低いです。金利は低くても手数料等が高い場合も多いので注意が必要ですが、住宅ローンを借りる際にはチェックしておくべき銀行です。
信託銀行の特徴
三井住友信託銀行や三菱UFJ信託銀行等の信託銀行も金利が低く、審査が厳しいという特徴があります。低金利でアピールし、審査段階でふるいにかけ、優良顧客のみに融資する、という姿勢です。上場企業に勤めている場合等は選択肢に入れたい銀行です。知名度は低いですが、弊社のような住宅ローンのプロは必ずチェックしています。
地方銀行(地銀)・信金の特徴
地元に密着した営業活動をしており支店のある地元エリアに住む場合には審査が有利に進む場合もあります。金利は高いところが多いですが、キャンペーン等で有利な条件を出してくるところもあります。私がコンサルティングを行う際も、相談者様の地元の地銀・信金は一応チェックしています。
フラット35専用のモーゲージバンクの特徴
フラット35のみを取り扱っているため、フラット35の金利は最低金利を出してきます。融資手数料が高いというデメリットがあります。フラット35の金利は基本的に各社とも横並びなので融資手数料等を比較しできるだけ安いところを選ぶべきです。一部フラット35保証型を出しているモーゲージバンクは金利が低いところもあります。
ハウスメーカーの提携銀行
大手ハウスメーカーで住宅を建てる場合には提携ローンが使えます。手続き等が楽になるというメリットがありますが、提携ローンだからといって金利が低くなることはあまりありません(一部、フラット35保証型を出しているモーゲージバンク等では提携ハウスメーカーで建てると金利が低くなるものもありますが例外的です)。むしろ、本来ならば土地代金決済時に住宅ローンは使えないのに、提携ローンであればそれが使えるようになる、といったように、ハウスメーカーの提携ローンは通常の銀行ローンよりも利用条件が緩やかになる点がメリットだと言えます。
まとめ
銀行の特徴をまとめてきましたが、あくまで大まかな特徴です。例外もあります。銀行の比較は簡単ではありません。金利だけでなく、手数料や金利優遇の条件等を比較する必要がありますし、団信の特約の条件の違い等も考慮に入れる必要があります。固定金利と変動金利の選択では家計の分析に基づく判断が必須です。銀行の比較では我々のような住宅ローンのプロに相談するのが成功の秘訣だと言えます。
